2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧
現実主義、ということについて考えている。 ベタベタの現実主義と、そうでない現実主義とについて。 僕も「現実主義者」だから、その違いについて考えている。世の中で起こっている事象を見て、あくまで事実を基に考える、と いう意味で、僕はやはり現実主義…
場所は中国東北部のハルピンという街。 一体何だろう、とあっけにとられた。この時の出張はハードだった。 まず上海へ、さらに北京、大連と移動して最後がこのハルピンだった。 大連からハルピンまでの飛行機は旧ソ連製でおそろしく乗り心地が悪か った。そ…
この映画はケーブルテレビで偶然見て、とても感動した。第二次大戦中のイタリアが舞台。 飛行機を撃ち落とされ、大やけどを負った、イギリス人の患者アル マシー。彼を看病するハナ。アルマシーを追ってきた、元泥棒の ガラバッジョ。ハナに惹かれて恋人にな…
欧米人の夫婦は、歳をとっても歯の浮くようなセリフを言い合い、 思い切り甘え合っているカップルが多い。 いい歳をして、と、僕などはいささか呆れてしまうのだが。 しかし、これは彼らにとって必要不可欠な事なのだ。 もちろん、ずっと恋をしているわけじ…
スグラベンザンデは北海に面した、オランダの小さな町。 僕はホテルのバルコニーに出て、夕日が沈むのを眺めていた。 季節は晩夏だったと思う。緯度の高いオランダでは、夕日は、日本よりずっと浅い角度で 斜めにゆっくりゆっくり、霞がかかったような空を下…
ショパンが友人にあてた手紙の中に、こういう言葉がある。 「演奏会の前、数日間がどれほど苦しいものか、あなたには想像もつか ないでしょう。そんな時、僕はいつもバッハの平均律クラヴィア曲集 を弾きます」演奏者している人、ひとりだけいれば成立する音…
昨日、美容室(いや、僕はオトコだから敢て「散髪屋」と呼ぼうと 思う)に行って、髪を切ってきた。 いつも思うのだけど、どうして散髪屋は自然な感じにしてくれないの だろう?どうしても「過度にきちんと」出来上がってしまうのだ。しかしその責任のほとん…
ピアノ・レッスンでホリー・ハンターが好きになった。 もちろん、映画の「ピアノ・レッスン」のことだ。 あの映画のホリー・ハンターはほんとうに素敵だった。 いっぺんにファンになってしまって、彼女の出演映画を調べてビデオ で見たりした(残念ながら他…
僕の仕事は海外絡みなので、英語は商売道具とも言える。 それで、よく「英語を喋る時、日本語で考えた文章を頭の中で英作文 して喋ってるんですか?」と聞かれる。 この答えは「No」です。 これ、僕だけじゃなくて、ある程度外国語を喋る人ならみな同じだと …
長く非本質的な会議が終わり、部屋を出たところで先輩が僕を呼び止めた。 「おい。本でいい言葉を読んだから、教えてやるよ」 「何です?」 『知性とは、見たくない現実を直視して、それに対する方策を立て実行 できる能力のこと』 先輩はこう言ってニヤリと…
僕の仕事は出張が多くて、日本のあちこちにも行くし、海外にも行く。 海外出張はせいぜい年に1〜2回だけれど、アフリカと南極以外の大陸 には全部行ったし、西ヨーロッパについては、ほとんどの国に足を踏み入 れている。仕事はともかく、会社のお金でこれ…
天の川は、沢山の星が集まって川のように見えているものだが、星は同一 平面上にあるわけではなくて、奥行き方向にも位置している。つまり一見 隣り合った星に見えていても、立体的に考えると、ものすごく離れている ものなのだ。世の中で起こっている事象も…
「逃げていく街」。 山田太一のエッセイ集である。逃げていく街 (新潮文庫)作者: 山田太一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2001/02メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る彼のテレビドラマはいくつか見たことがあるけれど、登場人物…
「ディベート」ってご存じでしょうか? 狭義には「あるひとつの論題に対し、2チームの話し手が肯定する立場 と否定する立場とに分かれ、自分たちの優位性を聞き手に理解してもらう ためにする議論競技」だ。まぁ最近は広い意味で「感情的じゃない論理 的な…
目が覚めた。 ぶ厚いカーテンの隙間から明るい光が射しこんでいる。 別に変なことじゃあない。 それが夜の2時過ぎである、という点を除けば。 これが、白夜なのだ。ここはフィンランドの首都ヘルシンキからさらにずっと北の町。 北緯63° 僕が出張で訪れた中…
巷で評判の韓流ドラマが面白い。 僕が見たのは「冬のソナタ」と「美しき日々」だけだけれど、普段テレビ ドラマをまず見ない僕なのに、すっかり引き込まれて見てしまった。まずドラマそれ自体の作りは粗っぽく非常にいい加減なところが目立つ。 ストーリーも…