イングリッシュ・ペイシェント
この映画はケーブルテレビで偶然見て、とても感動した。
第二次大戦中のイタリアが舞台。
飛行機を撃ち落とされ、大やけどを負った、イギリス人の患者アル
マシー。彼を看病するハナ。アルマシーを追ってきた、元泥棒の
ガラバッジョ。ハナに惹かれて恋人になるインド人工兵キップ。
アルマシーと人妻キャサリンとの悲恋が中心に据えられて、そこに
登場人物達のエピソードが加わる。
僕が特に心惹かれたのはサハラ砂漠を舞台にしたキャサリンとアル
マシーの恋。この恋はアルマシーの追憶の中のものだ。
キャサリン役の女優、とても素敵だ。
決して美人とは思わないが、存在感があって魅力的。
そしてサハラ砂漠の映像が圧倒的。
アルマシーが砂漠の焚き火の側でキャサリンにヘロドトスの一節を
読むシーンは心に残っている。
必然だったのだ。
彼らは「恋をした」のではなく、「恋に落ちた」のだ。
そう。
恋は「する」ものではなくて「落ちてしまう」ものなのだ。
この映画を見るとそういうことがとても納得できてしまう。
その後、原作の「イギリス人の患者」を買って読んだ。
詩的でイメージが目の前に浮かんでくる素敵な小説だった。
この映画、一度は映画館で見たかった(とても残念)。
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