風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「超訳 ニーチェの言葉」に呆れる

本屋であれこれ本を物色している時に気づいたのが「当店売り上げ第二位!」と書いて あったハードカバーの「超訳 ニーチェの言葉」(白取 春彦翻訳)。 へぇ、何で今頃ニーチェがベストセラーに?と思い、手にとってぱらぱらと斜め読み して仰天した。確かに…

辺縁に身を置きたい

日々僕は焦燥感を感じている。 「まだ何も世界のことを理解していない。まだ何も自分と世界の間に普遍の 架橋が作れていない」ということに。 若い頃からしばらく前まで、仕事から、そして仕事の人間関係から得るもの もあったが、最近はそれもなくなりつつ…

バビロンの流れのほとりにて

森有正の「バビロンの流れのほとりにて」「流れのほとりにて」を再読している。 この人は終生、自分自身がまともな人間になるために哲学していた人であると、読めば 読むほど痛感する。そのストイシズムは痛々しく、痛烈で、純粋で逃げを知らない厳しさ に満…

知性のペシミズム、意志のオプティミズム

思想家アントニオ・グラムシの有名な言葉に「知性のペシミズム、意志のオプティ ミズム」というものがある。 この言葉はグラムシがムッソリーニによって投獄されている期間に綴られた「獄中 ノート」にある言葉ということだが、この言葉の僕なりの解釈はこう…