風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

記憶、そして幻の情景

「ね、あの時、私がどんな服を着てたか覚えてる?一緒に何を食べたかは?」 いつも君は細かくあれこれと僕にたずねる。 「んー、ごめん。全然覚えてない。なんにも覚えてないよ」 君は大きな目をさらに見開いて、呆れた様子で僕を睨む。 「ほーんとに、何も…

ポジショントークは正しくないか

もう10年以上前だろうか、僕はある自動車メーカーの工場の人と打ち合わせをしていた。 その人は五十過ぎだっただろうか、打ち合わせ後の雑談の中で、 「とにかくねぇ、合理化しないといけないんですよ。人を減らさなきゃ」 と盛んに言っていた。僕は変な気が…

恋について - 断章

恋愛について何か書きたいな、と思った。 しかし、どうもうまくまとまらない。 そういう世界から離れて久しい僕には、書くのがもはや難しいのかもしれない。恋は「炎」のようなものだと思っている。 炎には実体があるように思えるが、可燃性物質が酸素と結合…

旅芸人の記録

夏休みを利用してテオ・アンゲロプロスの「旅芸人の記録」を見た。 普段あまり映画を見ない僕にとってギリシャ映画というのはこの作品が初めて。 しかし4時間の大作だというのに、息を詰めて一気に見てしまった。この映画、セリフが極端に少ない。ほとんど…

高野の旅(雑感)

高野山へ行ってきました。 とても良い旅でした。 写真を沢山撮ったので、こちらではなくPhoto Albumにて何日にもわけて少しずつ アップしてゆきたいと思います。 ここでは雑感を少々。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 標…

パドメの死

「スター・ウォーズ エピソード3」を見てきました。 特殊撮影は、これはもう凄いもので、これ以上進化することは考えられない、という レベルでした。そんな中で少し面白いテーマがあったので取り上げてみます。主人公のアナキンは愛するパドメが出産中に死…

悲しき熱帯

昔の話だけれど構造主義に関心を持っていた時期があった。 今考えればこれには理由があって、当時ホログラフィやフーリエ解析のコンセプトに 興味を持っていた上に(当時ブームになりかかった)ライアル・ワトソンやフルシ チョフ・カプラらのホーリズムにも…

時は過ぎゆく - ブログの寿命

ブログ4年寿命説というのがあるそうだが、日記サイトに関しては1年ぐらいが平均 寿命じゃないか、というのが実感だ。僕がここで文章を書き始めたのが昨年1月なので かれこれ1年半ちょっとになるのだが、あれから多くの方がサイトを畳んでいる。畳まれる…

知の愛好者

ここのところ出張続きで再び消耗気味。 ホテルの部屋でPCに向かう元気もない夜は、寝転がって軽い本を読むのが精一杯だ。 そんな中、ブックオフで何気なく買ったのが五木寛之の「知の休日」という本。これは 軽い読み物なのだけれど中に面白い一節があった…