風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

楽観を持つことが難しい

欧州から帰ってきてもう2週間が経った。
日本は例年通り梅雨が明けて恐ろしいほどの暑さがやってきている。
36~38℃といった暑熱地獄は子供のころはなかったように思う。
どんな状況でもそれに慣れてしまうと普通になる、ということか。

世界ではアメリカと中国がいがみ合い、日本と韓国も意地を張り合い、
企業同士も競争して闘いあっている。大阪では政権を取った党が
公園を民間に渡して金儲けの手段にするのだ、それが社会の活性化
であり、大阪の地盤沈下を防ぐ見事な手段なのだ、と叫んでいる。
一方では欧州には40℃を超える熱波が押し寄せていて、北極海の氷
は溶け、大規模な災害は頻発している。

どう考えてもこの世界は劣化しつつある。
そしてその劣化を我々は食い止められずにいる。
人間はそこまで愚かではないはずだ、という心のどこかで我々は
ずっと楽観を持っていた。それはあのソ連アメリカが核兵器
持って対峙していた恐るべき冷戦時代ですら。
今や、その楽観を持てなくなってきていると思う。
各国指導者の恐るべき劣化、社会構造の恐るべき劣化を見るにつけ
希望や楽観を持つことが難しく思えてくる。