ピアノ・レッスン
ピアノ・レッスンでホリー・ハンターが好きになった。
もちろん、映画の「ピアノ・レッスン」のことだ。
あの映画のホリー・ハンターはほんとうに素敵だった。
いっぺんにファンになってしまって、彼女の出演映画を調べてビデオ
で見たりした(残念ながら他の映画は失望そのものだった)。
もっとも、小柄でショートカットで気が強い女性、というのは基本的
に僕のタイプそのまんまなので、ファンになるのは不可抗力なのだが。
(ウィノナ・ライダーなんかも危ない、笑)
この映画に漂う幻想的なエロティシズムは女性監督ならでは、という
気がする。ところどころ見ていて圧倒されて息を飲むほどだった。
恋は本質的にプラトニックではあり得ない、と僕は思っているのだけ
れど、女性の側からそれを認めているような、そんな映画だ。
もちろんここで描かれているのは圧倒的にフィジカルな恋なんだけれ
ど、そこには、ためらいと大胆さが、恥じらいと惑溺が、情熱と心の
葛藤が、そしてそれが故に生み出される「美しさ」がある。
フィジカルな欲望が露骨に前面に出た恋は醜い。
そんな恋は今の世の中、巷にあふれかえっている(そんなものが本当
に「恋」と呼べるのか? 笑)
どうしてみんな、それを醜いと思わないのか、僕は理解に苦しむ。
抑制と我慢があってこそ、美しくなるものもある。
「ありのままの本能の解放」が美しい?
そんなものは端から見ると、単に『みっともない』だけだ。
- 出版社/メーカー: CICビクター・ビデオ
- 発売日: 1998/01/21
- メディア: DVD
- クリック: 16回
- この商品を含むブログ (96件) を見る