風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

腫瘍マーカーの上昇

2月初旬の成人病検査のオプションで申し込んだ腫瘍マーカーの数値が基準値を
超えており、再検査の指示が。月曜日、午前半休を取り東京社宅近所の総合病院
へ行って診察(というか相談)をしたところ、腫瘍マーカーの数値上昇でガンで
ある可能性はせいぜい20%程度なので、もう一度マーカー検査をしてはどうか、と
言われた。一定期間あけないと腫瘍マーカーの数値が落ち着かないことから、
来週に再度血液検査を受けることにする。
結果は月末に聞きに行くがその数値次第では精密検査(生検)となろう。

当たり前であるが、こういう状況は楽しいものではない。
正直に言えば、不安であるし、不愉快である。
だいたい僕は待つことやグレー状態が嫌いで、いつも手っ取り早く白黒はっきり
つけたいほうなので、そういう意味でも余計に不快感があり、心の隅にいつも
このことが陣取っている感じがある。

しかし、今日、考えてみてこういうことだとストンと腑に落ちた。
腫瘍マーカー検査を受ける目的は、ガンを初期段階で見つけて早めに対処すること
にある。なぜ早めに対処したいか、というとガンは既に死病ではなく早めの対処に
よって完治あるいは共存できる病気になっているからだ。
早く見つければ勝ちなのである。
しかしながら、既に知られていることだが残念ながら腫瘍マーカーの精度は高く
なく、数値はガンの有無とは関係なく上下することも多い。これから毎年、僕が
腫瘍マーカー検査を成人病検診のたびに申し込むとすれば、ガンでなくてもしば
しば「再検査」とか「要精密検査」という指示がくることになるだろう。
毎年、そのたびに、不安になったり、不快感を持つのは実に非生産的である。
これからはこのたぐいのことは「年中行事」と思うしかないのだ。

日本人の二人に一人がガンを罹患することを考えれば、そのうち僕も「当たり」
になる可能性が50%ある。だったらその時のリスク(つまり手遅れリスク)を
最小限に留めるためには、精神的な不快感や(精密検査までするとしたら)生検
の苦痛を我慢するしかない。
地震警報」は外れる時が多いけれどもきちんと毎回対応しておかないと本当の
地震の時に命を落とす。
それと同じなのだ。
もちろん、今回が「当たり」の可能性もある。
しかし腫瘍マーカーの値に鑑みれば(そして昨年の値が基準値より低いことを
鑑みれば)初期のガンであろうことが容易に想像できる。
それであれば、しかるべき処置を施せば良い。

僕は面倒くさい人間なので、こうやって自分で論理的に整理して納得できた、
ように思う、笑。