風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

Terrible !

アメリカ・ケンタッキー州の「Terrible !」なホテルにいる。
口コミに違わぬほんとうにTerribleなホテルだった。
いや、正確にはホテルではない。
これはアメリカ映画に出てくる、極端に程度の悪いロードサイドの
安モーテルだ。

壁はベニヤで穴だらけ。
じゅうたんは10年以上掃除していないだろうという不潔さ。
エレベーターはボタンを押してから来るまでに永遠とも思える時間が
かかり、上下している間は乱気流の中の飛行機のような不安な揺れ方
をする。廊下はダクトテープ(アメリカでガムテープ代わりに使う
灰色のテープ)でベタベタ補修してあって薄暗い。
部屋の中は埃と汚れでグレーで、不潔極まりない。
朝食を食べるコーナーの床はベトベトしていて靴裏がくっつく。
パンやペストリーのたぐいはよくここまで不味く作れたと感心する
ようなシロモノで、コーヒーの味は泥水そのままだ。
マックで出すようなソーセージがどさっと山積してあるが、食べて
みると温まっておらず端は冷たくなっている。

いやはや、本当にTerribleで、これまで出張で泊まった中で最悪である。
今日は展示会に終日行く予定だが、出来る限りホテルの部屋に遅く戻って
きたい、と考えてしまう。

何事も経験、とはいえ、ここまでひどいと全く楽しめない。
やれやれ、明日は帰国便に乗れる。
それだけが楽しみだ。