風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

毀誉褒貶

「きよ・ほうへん」である。
人のことをけなすことと誉めること。これが極端にふらつく人がいる。
つまり、ある人に対して「もう素晴らしい人!文句のつけようのない
尊敬すべき人」と言っていたのが何かのきっかけでで「あんなひどい人
だと思わなかった。ダマされていた。最低!」と変わってしまったり
するのだ。
どうしてそんなことになるのだろう?

思うに人の評価をころころ変える人は、相手をきちんと分析・客観視
できていないのだと思う。どんな人間だってああいう部分もあれば、
こういう部分もある。ほぉという部分もあれば、げげっと思う部分も
ある。それでこそ普通の正常な人間なのである。

それを「いい方ばかり」「悪いほうばかり」を見て、その一面で評価
を決めたりするということは『人間とは「いい人」と「悪い人」に峻別
できる』と思っているということになりはしないか。
それでは「悪の枢軸」なんて言葉を使う「某超大国の大統領」みたい
ってことになりますね。

さて「他人」を客観視できないとすると「自分」はどうなのだろう?
「自分」も分析・客観視できないとすると、それはとてもとても精神的
にキツイ人生なのだろうと想像する。言わずもがな、自分自身に対する
「毀誉褒貶」も激しいはずであるからだ。
「自分も他人も灰色の人間、普通の人間」という認識をどこかで持つ、
ということは、基本だけど、とても大切なこと、と思うのですが。

あ、それよりもっと問題なのは「自分はいつも正しくて、他人には誰に
対しても文句を言う人」ですが、これはもう、あまりに素敵すぎて絶対
にお友達になりたくない人ですね(笑)