風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

捨てる本

大掃除で、捨てる本を拾い出す作業。
これを毎年、年末にやる。
この前の年末は80冊ほどだった。

本というのはやっかいなもので、場所を取る。
買って、読んで、全部置いておくなんて物理的に不可能だ。
僕の家の一部屋は書斎部屋のようになっていて、LANで繋がったパソコン
3台とコピー、ファックス、プリンタの他に本来食卓用の大きな机があり、
僕と奥さんは、そこで向かい合ってPCや勉強をしている。
疲れると、雑談をしたり、リビングに紅茶を入れに行ったりする。
や、これは余計な話。

ともあれ、この書斎部屋には壁二面に天井まで届く本棚をしつらえていて
(途方もなく頑丈な本棚です。本屋さんが作って売ってるやつ)その中に
入るだけしか、本は置かないという約束にしている。
(もっとも実際はそれは無理でリビングにも本棚が一本あるのだが。)

そういうことが頭に入っているので、本屋で買って一度読んで「自分には
不要」と感じたらすぐゴミ箱に捨てることにしている。
さらに、気がついたら、適当に本棚から引き抜いて捨てているので、年間
に捨てる本の数は150冊以上は間違いなくある。一冊700円としても、捨て
ている本だけで年間10万円、と考えると重いものを感じますね。
古本屋に持っていけばいいのだが、その古本屋が遠いのです。
それが一番の問題だ。

本というのは一般に「ストック」と考えられているようだけど、僕に
とっては「フロー」だ。すごく大切ないいことを書いてある本でも、
自分の頭に吸収してしまったら、後は抜け殻のように感じる。
それでも、いくつかの本は感情的な理由で捨てられないのです。
例えば、これを読んでいた時に悲しい別れが来た、とか、これは祖父
の思い出に繋がっているとか、そういう本は絶対捨てられない。
あとは、そうですね、文章の味を楽しむたぐいの本。
これは、頭で吸収するわけにいかないので捨てられません。

電子ブックもいろいろ出ているようだけど、僕の場合は紙の本が減る
ことはまず考えられない。本棚の本の背表紙を眺めて「久しぶりに
これを読んでみようか」とか「ああ、こういうのもあったな」と逍遙
する楽しみは何物にも代え難いから。

さぁ!また今年も本を買おう! 笑