風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

単純に生きる

僕は単純な男だ。
中途半端が嫌いで、すぐに決断を下してしまう。
しかし、それは人生を単純なもの、と理解しているからではない。
人生は複雑で錯綜し矛盾していて、本当にゴッタ煮みたいなものだ
と思う。そのまま、まるごとで受けとめるしか方法はないんだけれ
ど、何も決めずに生きるわけにはいかない。

何も自分では決めず(決められず)流れのままに流される、あっち
もいや、こっちもいや、どっちもいや、という生き方が流儀の人も
いるけれど、それは僕の生き方ではない。
だから常に「決断」が必然になる。
ゴッタ煮相手に基準なしで決断なんかできないので、明確な考える
基準というものが必要不可欠だ。

考える基準は、僕の思うところ、大きく2つある。
「自分の気持ちを大切に考える」か「他人を大切に考える」かだ。
もちろんこれだって、単純にどっち、という考え方では決められな
いけど、どちらに中心軸を置くか、ということは厳然と、ある。

僕はずっと「自分の気持ちより他人を大切に考える」ように努めて
きたつもりだ。「他人を大切に考える」というのはその人にとって
好ましいことを言ったり、したりすることとは違う。
時には相手にとってひどく辛いことを決断しないといけないことも
あるし、ひどく恨まれることだってある。

自分もその人もズタボロになるほど辛いけど、本当にその人の為に
なると考えて決断をすること、その辛さから逃げずに、自分の責任
として真正面から引き受けることが「その人を本当に大切に思う=
愛する」ということではないだろうか。
格好の良いことを言って!と思われるかもしれないけど、僕は心底
そう思っているのだ。